コンテンツにスキップ

クリエイト create

inkインタビュー クランチタイマー株式会社 佐々木 宏太 氏

inkインタビュー 起業マインドを先輩経営者から学ぶ!!

inkインタビューとは、先輩経営者のエピソードを伺い、コロナ禍のような、誰もが予測しない困難が起こった時、どんな環境下でも、乗り越えていく、マインドを学びます。

クランチタイマー株式会社
代表取締役 佐々木 宏太 氏

クランチタイマー株式会社はビジネス課題をテクノロジーで解決するテクノロジーカンパニーです。「社会になくてはならないテクノロジーカンパニー」というビジョンのもと、自社やクライアントの新規事業の立ち上げや、テクノロジー人材の育成にチャレンジしています。

大学時代から考えていた起業
高校まで広島、大学は福岡にある情報処理系の学部へ進み、卒業後は関東で携帯電話やスマートフォンなどを開発する組み込み系エンジニアの職に就きました。会社員時代からいつかは広島に帰りたい、広島に帰るなら起業しよう!と思っていたのですが、これといった機会もなく・・。そんな時、家庭の事情で前職のまま一旦Uターン。それから一年後に起業。31歳でした。

前職でのノウハウが今の起業につながっている
前職では、大規模なプロジェクトのプロジェクトマネージャーを数多く経験したこともあり、起業してやっていく自信はありました。企画して、開発して、提案。と、一通りは出来ましたし。失敗しても何とかなるかな、と。ただ、システムエンジニア時代には、「営業」というものをやったことが無くて、いざやってみると本当に難しかったです。今も営業は苦手ですね。前職の時は、勤めながら経営の勉強もしていました。2日で1冊、年間で150冊くらいの本を読んでいました。けれど、実際に経営を始めてみると、あまり役に立たなかったですね(笑)。

衝撃的なスタート - 起業したてに学んだこと
起業して最初にローンチしたサービスがいい感じにメディアに取り上げられたんですが、あまり上手くはいきませんでした。当時は、知り合いと二人体制だったんですが、開発が大変で・・。きちんと体制を整えないとダメだと思いました。その後、縁あってアプリ開発のお仕事を発注頂けることになり、銀行の融資も受けることができて、ポートインクにも入居できました。そして最初のお客様に、さあ納品!となった矢先、その方と”音信不通”になってしまうという衝撃的なスタートとなってしまい途方に暮れました。通帳の残高を気にしつつ、このまま会社が潰れていくんでは・・という不安の中、苦手なテレアポなどの営業も始め、少しずつ売上が出はじめてきました。起業し始めた頃は、銀行に取り立てられる夢を見たり、とにかくプレッシャーの毎日でしたね。あと、確定申告。会社設立や融資等の手続きを自分でやっていたので確定申告を甘く見ていました。結局、まったく手に負えなくて申告期限一週間前にプロにお願いすることになりました。あの頃は失敗の記憶しかないですね。その分メンタルは鍛えられ、今でも少々のことでは動じないです。一年半ほどポートインクに居て、タイミング良く今の場所が見つかったので、移転・独立しました。

3本柱の事業
1つめは、お客様からのホームページ制作やアプリ・システム開発の依頼(受注)。
クライアントは、地場の大手の会社が多いです。弊社の技術力・提案力で、間接的にでも、世の中を便利にするサービスを作りたいと思っています。

2つめは、小学生対象のプログラミング教室(スタートプログラミング)。
構想は、6年くらい前からあったのですが、教室ビジネスや教育もわからないし、広島にそんな教室もなかったんですよね。自分がコンピュータの専門学校で講師を務めたり、どの年代をターゲットにした教室にするかを見極めようと、ツイッターで呼びかけて小学生~大学生を集めて授業をやってみたりもしました。その時にはポートインクを授業の会場として使わせてもらいましたよ。それで小学生を対象にすることに決めて、教室を今から4年前に開校しました。広島では一番初めだったのではないでしょうか。開校当初は感度の高い親御さんにしか知られていない状況だったのですが、小学校でもプログラミングが授業に取り入れられるようになり、2019年に一気に生徒は増えました。でも、コロナの影響で昨年(2020年)4月に一旦休室。現在はまた戻ってきています。他との差別化を意識した『IT会社が運営する本格的プログラミング教室』という点が刺さっているのか、県外からの生徒の参加もあります。コロナ禍でも、あえてオンラインはやっていないのです。プログラミングが得意な子どもたちは、教室に来なくても、自主的に学んでいきます。そうではない、しっかりしたサポートと教育が必要な子どもたちに向けた教室としての展開に軸を置いています。学習塾に通ってる子を、こちら(スタートプログラミング)に、リプレイスさせるような教室にしたいのです。我が子にも、塾や大学に行くことよりも、自分で力をつけて自立することの方が大事だと言っています。これからは、エンジニアは当然ですが、営業にしろ、デザインをするにしろ、根幹となるITが分かってないと話にならないと思っています。広島以外の拠点拡大は考えていませんが、広島県下では今後も拡大し、10校くらいにしたいと思います。

3つめは、本来の根幹である自社オリジナルアプリやサービス開発。
自社サービスを行いながら受注(クライアント)業務も行っているところはあまり無いと思います。自分がやりたいからやっているのですが、それだけにエネルギーと好奇心は大いに注いでいます。

事業をやり続けるコツ
「自分がやりたいからやる」という気持ちと、事業の一つ一つに目標を持つことが大切だと思います。プログラミング教室(スタートプログラミング)は、目指すところを伝えて、なるべく周りに任せるようにしています。受注(クライアント)業務は、かなりのスキルがないとできません。提案も、開発して納めるというマネジメントも難しい。そこをどう周りに引き継いでいくかというところに今は、一番苦労しています。起業した頃は、会社を上場させるという夢を持っていましたが、今はとにかく会社を守るため出来ることを精一杯頑張ろうと思っています。高い目標より、足元を固めないと。それがないと次のステップに進めないし。クライアントに寄り添う事業をコツコツと行う、家族・社員のために会社を存続させるということが使命になりました。起業はなるべく若いうちに10代くらいで経験して、失敗も経験した方がいいと思いますよ。起業するのに社会人経験はなくてもいいとも思っています。

子どもの頃は、お金持ちになりたい、総理大臣になりたいと言ってた佐々木さん。負けず嫌いな性格が起業に向かわせたのかもしれませんね。時々、「一年くらいサラリーマンに戻りたい」衝動にかられるとも(笑)。プライベートでは、4人のお子さんのお父さん。今から起業や投資を勧めていらっしゃるそうです。今後の事業のお話も伺い、クランチタイマーさんのこれからの動きが楽しみになりました。乞うご期待!

Information

クランチタイマー株式会社 | Crunchtimer Inc.

Tel 082-236-1186
web www.crunchtimer.jp
公式アカウント
アクセス 広島県広島市中区大手町5-1-1
大手町ファーストビル6F