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inkインタビュー 株式会社JizoHat ポール ウォルシュ 氏

inkインタビュー 起業マインドを先輩経営者から学ぶ!!

inkインタビューとは、先輩経営者のエピソードを伺い、コロナ禍のような、誰もが予測しない困難が起こった時、どんな環境下でも、乗り越えていく、マインドを学びます。

 

株式会社 JizoHat ポール ウォルシュ 氏 

地域やインバウンド観光客をターゲットとする地元英語メディア「GetHiroshima」を運営。
全国のインバウンド観光視察、自治体のプロモーション企画、セミナー講師を勤めつつ、自社で英語ガイド育成の講座も開講。英語版広告・コンテンツ・PRビデオの制作・英語版ローカルウェブサイトの運営・紙面媒体の発行・デザイン・セミナー講師など幅広いニーズに対応している。

 

すべては、節目節目での「出逢い」から

ポールさんは日本には大学を卒業してすぐにJETプログラム(語学指導等を行う外国青年招致事業)で来日したのがきっかけで、今年で在住歴30年を迎えた。
母国イギリスでの就職より充実した経験になると考えての決断。
迷いもあったが思い切ってトライした。するとその後の節目節目に運命的な出逢いがあり今日に至る。

 

なぜ広島で起業を?

広島は、最初はあまり好きではなかったけど・・・。何度かこの言葉が出てきたポールさん、日本でJETプログラムの教師課程を1年経験したらすぐにイギリスに戻ろうと思っていたが、日本での生活が楽しかったので、契約を1年延長、1年延長し気づいたら3年過ごしていました。
その後アジアを旅して、再度日本へ。広島に戻った理由は正直なくて、たまたま(笑) 
訪れた広島で、英会話学校の講師や、私立学園の講師を経て、その間に日本語教師の修士課程を取得しました。その後、偶然に近所のスーパーで知り合った大学関係者から、広島経済大学の外国人講師を募集していると勧めてもらい、その縁からなんと20年余りも務めさせてもらいました。

25年前の広島は、遊ぶところがあまりなくて、外国人が気軽に行けるお店も少なかったので、はじめの頃、広島はあまり好きでなく、プライベートでは、トライアスロンに没頭していきました。広島はトライアスロンの環境としては海も山もあり最高だったから。けれど、健康的過ぎる毎日は20代の自分には物足りないアンバランスな(笑)日々だったので、自分たち(移住者)が楽しめるお店や場所を探して行くうちに、楽しくなったし、この情報を同じ境遇の移住者にも共有していこうと、今のJizoHat(GetHiroshima)の原型が出来ていきました。

当初は自分が楽しかったお店や場所をSNSで発信していたのですが、その過程で、デザイン事務所(GetHiroshima編集部)が行っている在住外国人向けの情報発信の編集長も務めることに。
本格的な情報発信は2000年にWEBサイトから始まり、2004年には街案内MAP(情報誌)も発刊することになり、今ほどインバウンドが活況では無かった時代から、途中UPDOWNはありながら、外国人向けの情報発信のニーズも感じつつ、同時進行的に自分自身も広島の魅力を感じはじめていきました。

 

 

GetHiroshima編集長(ボランティア)からJizoHat(起業)へ

長くGetHiroshimaの編集長をやっていることで、インバウンドに関するアドバイザーのオファーが増えてきたが、当時は大学に講師として勤めていたので活動には限りがあり、また大学は副業がNGだった為、このまま大学に残り、観光学を勉強しながら今後も論文や研究をやるのか、もっと実践的なインバウンドに関するアドバイスやコンサルを本格的にやるのか、50歳も目前にして、色々考えていましたが、一人では難しいかな・・・と。

同じ頃、寺尾 綾佳さんは、大学在学中にバンクーバーに留学しており、海外の人が持つ広島のイメージが違うことを痛感し、広島の現状を英語でうまく伝えたくて、色々検索していた時、GetHiroshimaの情報を見つけ、ポールさん達の存在を知ったといいます。
ほどなくして綾佳さんは広島に戻り、留学中に興味を持ったGetHiroshimaにインターンシップの研修生として参加することになります。1年ほど勤め、ここに残り広島で就職するか、もともと大学が関西だったため、関西で就職するか悩んでいた中、ポールさんが大学を辞め独立するとの話を聞き、なんだか楽しそうだったので、じゃあ、手伝ってみようとなって、JizoHat(旧GetHiroshima)はスタートしました。

ポートインクとの出逢い

いざ、独立したものの、収入が安定していなかったので、最初はカフェで打ち合わせなどをしていたのですが、落ち着かず、事務所を探しはじめ、あちこち色々回りました。
そんな中、ポートインクさんを見学すると、窓からの本川の眺望や、原爆ドーム、広島城にも近く市内からの距離も丁度よかった。ミーティングルームも魅力的で、クライアントからもすごく好評なのも嬉しい。お客さんの方からポートインクで打ち合わせしたい!と言って来てもらえ、私たちの移動時間は大幅に削減され、とても助かっています。

 

 

コロナ禍の今とこれからの活動(発信)について

起業した3年前の2018年頃はインバウンドも活況で、年に5万部発行していた情報誌は、あっという間になくなっていたのが、コロナ禍となり一気にすべてがダウン。
今はインバウンドのアドバイザー・コンサル業務(残念ながら広島ではなく県外が主)やSNS関連のコンテンツ制作、官公庁のガイド育成などにも関わっているが、インバウンドがメインだったのでとても厳しいですね。
けど、変わらず、一番は、私たちが好きな場所やお店もどんどん紹介(発信)したい。

コロナ禍の今だからこそ、違う切り口も考えていかないといけないと思っています。
外国人移住者への発信やサービスも復活させたいですね。

そもそも、観光客の広島での滞在は1日か2日。
移住者外国人の方が生活するうえで随分お金を使っている。だからこそ、観光客だけではない移住者もターゲットであることを納得させないといけない。そういうコンテンツ作りが出来るよう行政にも提案していきたい。

広島は、外国人観光客にとって、日本の中でも特別な場所。東京の次に知名度が高く、京都より有名な場所になっている。特に欧米人の広島への観光率は高くて、トリップアドバイザーでの満足度(特に平和公園)も非常に高い。さらに彼らは日本(広島)に住んでいる地元の人との交流や文化、思考を知りたいと思っているが実際にそういう経験が出来ることは難しい。

来るべく次のインバウンド復活期に備え、そういう場所や環境作りにもチャレンジしてみたいですね。

 

 

流暢な日本語で話すポールさんとネイティブな英語で会話する綾佳さん、1時間ちょっとのインタビューの中だけでもお二人が出逢ってきた人たちとの、計り知れないドラマがたくさんあると思いました。これからのお二人の活躍を楽しみに、広島(日本)を世界に発信しつづけてください。

 

Information

株式会社 JizoHat

Tel 082-225-7466
mail hello@jizohat.com
web www.facebook.com/GetHiroshima
公式アカウント
住所 広島県広島市中区本川町3丁目1-5